Shopify(ショッピファイ)とは?メリットから料金プラン、機能まで紹介

Shopifyは全世界175カ国、170万店舗以上のストアで利用されている世界最大のECプラットフォームです。

デザイン性が高くシンプルで高機能であるため、国内でも徐々に利用者が増えつつあります。

しかし、日本国内向けにローカライズされてまだ日が浅いため、Shopifyの特徴やどのような機能があるかよくわからない方も多いと思います。

そこでこの記事では、Shopifyの利用を検討している方に向けてメリットやデメリット、費用、プランの選び方などShopifyを詳細に紹介していきます。

他の人気ECサイトとの料金比較も記述しているため、どのサービスを利用するか迷っている方も是非参考にしてみて下さい。

Shopify(ショッピファイ)とは??

ShopifyはECサイト開発・運営を助けるプラットフォームとして、カナダで創業されたECプラットフォームです。

現在175ヵ国100万店舗以上で導入されており、世界NO.1シェアを誇っています。

日本では2017年に公式から日本語でのサポ―ト対応や管理画面の日本語化が完了されるなど国内向けにローカライズされてきました。

それをきっかけに多数の企業が導入し、これからさらに拡大していくことが見込まれるでしょう。

▼Shopifyはこんな方におすすめ

Shopifyはプランによって規模感は様々ですが、個人事業主、企業、実店舗を持っていない方、卸売業の方など、初めてECサイトを持つ初心者など幅広い方におすすめです。また、本格的にネットショップで収益を上げていく方(目安として月商300万円以上)に向いているサービスといえます。さらに多言語・多通貨決済に対応しているので、越境ECサイトの構築を考えている人にもおすすめです。

詳細は記事後半で紹介しますが、EC販売規模や用途に合わせて5つのプランが用意されているため、自身に合ったプランの選定が可能です。

  • スターター・・・カート機能のみ利用したい方向け
  • ベーシック・・・EC運用経験の浅い初心者向け
  • スタンダード・・・中小企業を担当している方向け(月商目安500〜2,500万円)
  • プレミアム・・・大手企業を担当している方向け(月商目安2,500万円以上)
  • Shopify Plus・・・取引量の多いストアや大企業を担当している方向け

EC販売初心者から上級者まで有用なサイトを、簡単に開設することができるので、ぜひShopifyの利用を検討してみて下さい。

Shopifyを導入する5つのメリット

Shopifyのメリットは以下の通りです。

  • 簡単にサイトの構築・運営が可能
  • 低コスト低リスクで開設可能
  • 越境ECや海外販売に強い
  • 2,000以上の拡張機能アプリで独自カスタマイズ可能
  • オムニチャネル対応(外部サービス連携)が可能

簡単にサイトの構築・運営が可能

サイト構築の際に無料のものを含む100種類以上のテンプレートから自由に選択することが可能です。

そのため、プログラミングなどの専門的な知識がなくても簡単にサイトを構築・運営していくことができます。

もちろんHTMLやCSSの編集も可能なため、後々知識を付けてからデザインにこだわることもできるでしょう。

以下はShopifyを利用して作ったサイトの例です。どのショップもブランドの世界観を上手く表現できています。

Shopifyを利用して作ったサイトの例

低コスト低リスクで開設可能

初期費用は無料、ベーシックプランなら月額3,000円台からと非常に低コストで開設できるため、テストマ―ケティングにも最適です。

初期費用を抑えられるため、万が一事業が上手くいかなくても、損失を最低限に抑えられるでしょう。

契約期間の縛りも厳しくなく1ヶ月経てば解約できるので、試すにも比較的ハードルが低いプラットフォームです。

「スターター」「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」「Shopify plus」の5つのプランが用意されています。

そのため、初めは初心者向けのスターター、ベーシックから始め、ショップの規模や運営に慣れてきてからプランを変えることも可能です。

越境ECや海外販売に強い

対応している言語および通貨が豊富なため、越境EC、海外向けのECサイトも手軽に開設することができます。

FedEx、UPS、DHLといった世界三大配送会社と提携するなど海外発送の対応もしていて、簡単に世界中へ配送することが可能です。
また、AmazonやeBayなどの大手海外モールとも連携できるため、海外EC、越境ECチャレンジをいつでも気軽に行えるでしょう。

2,000以上の拡張機能アプリで独自カスタマイズ可能

Shopifyアプリストアには何千ものアプリがあり、ストアをカスタマイズできる機能が外部の開発者によって提供されています。

世界で流行りつつある最新の機能やマーケティング手法、SNSのアツいネットワーク広告ツールなど、アプリストアでビジネスを成長させる最先端のツールを自由に利用できるのが魅力的です。

今までのECサイトでは基本機能に無い機能を拡張しようとすると、フルスクラッチになり、1つの機能追加のために他のカスタマイズができなくなるなどの不具合が多々ありました。
Shopifyの場合は、本体が柔軟に設計されているので、カスタマイズ性のポテンシャルが高く、ストアを独自にカスタマイズすることを可能にしました。

オムニチャネル対応(外部サービス連携)が可能

サイト上だけではなく実店舗やWEBメディア、ECモール、SNSなど様々な外部サービスを利用して販売することが可能です。

具体的には以下のサービスと連携することができます。

・実店舗(Shopify POSを利用して連携可能)
・WEBメディア(購入ボタンを利用して連携可能)
・Amazon
・Facebook
・Instagram
・Pinterest
・Tiktok
・Google Shopping
など

サービスと連携することで、SNSやGoogleショッピング広告からの集客が見込めるでしょう。

Shopifyを導入する3つのデメリット

Shopifyのデメリットは以下の通りです。

  • 場合によっては英語のスキルが必要
  • デザインにこだわりたい場合はHTMLやCSSなどの専門的な知識が必要
  • 問い合わせはメールのみ

場合によっては英語のスキルが必要

Shopifyは世界中から約7,000、日本からは約100のアプリがアプリストアに存在します。

圧倒的に海外のアプリが多いことから、機能によっては英語スキルが必要になる場合があります。

海外アプリを追加することで他の機能が動かなくなるケースもあるので、「便利そうだから」「ネットにおすすめと書いていたから」とむやみに追加するのはやめたほうが良いでしょう。

そのため、海外版アプリを使いたい場合には、英語がある程度できる人材がいると良いです。

また、EC担当者に英語ができる人を置くと7,000の世界のアプリが選択肢になるため、他ショップとの差別化をはかれるでしょう。

海外アプリにはShopifyアプリの中でもとても人気の高いメールマーケティングアプリKlaviyo(クレイビヨ)を始め、顧客の行動の分析ができるLucky Orangeといった便利なアプリが揃っています。

もちろん、海外アプリが特に必要ない場合は、英語力に自信がなくてもShopify自体の利用には問題ないため安心してください。

デザインにこだわりたい場合はHTMLやCSSなどの専門的な知識が必要

無料テンプレートもあるため、ボタン1つでももちろん簡単にサイト構築が可能です。

しかし、サイトデザインに関して「ブランドの世界観を反映できない」・「もっとオリジナリティが欲しい」という場合には、HTML/CSSの知識が必要になります。

また、Shopifyストアで豊富にある便利な機能を実装する場合も同様にHTML/CSSの知識や細かい設定などある程度の専門的な知識を要する場合が多いです。

そのため、多少のHTML/CSSの知識は付けておいたほうが良いでしょう。

問い合わせはメールのみ

Shopifyではヘルプセンターやデザインサポートなどさまざまなサポートツールがありますが、日本語対応のサポートはまだまだ体制が整い切れていないのが現状です。

日本語サポートチームは電話対応をしておらず、問い合わせをしたい場合はメールのみ。また、回答の返信がくるまでに期間を要する場合があり、10日以上掛かる場合もあります。

緊急の問い合わせなどをしたい場合には少し不便に感じるかもしれません。

Shopifyの月額費用や手数料は??人気ECサイトと比較

Shopifyの利用にかかる主な費用は以下の通りです。

 
スターター
ベーシック
スタンダード
プレミアム
Shopify Plus
初期費用0円0円0円0円0円
月額費用$5(約718円)$33(約4,738円)$92(約13,210円)$399(約57,291円)$2,000~(約287,173円)
年間費用-$25(約3,590円)$69(約9,907円)$299(約42,932円)-
クレジットカード手数料5%3.4%~3.9%3.3%~3.85%3.25%~3.8%非公開

Shopify Plusのクレジットカード手数料は非公開とされています。

しかしプランがあがるごとに手数料は安くなる傾向にあるため、Shopify Plusのクレジットカード手数料は、Shopifyのプランの中で一番安いことが予想されます。

また、他の人気ECサイトの比較してみました。

Shopify
BASE
Stores
カラーミーショップ
Square
makeshop
futureshop
minne
初期費用0円0円0円~22,000円0円110,000円~52000円0円
月額費用33~399ドル0~5,980円0~2,178円0~39,600円0~9,180円12,100~60,500円22,000~52,000円0円
決済手数料3.25%~4.15%3.6%+40円3.6~5%3.14~6.6%(+30円)3.3~3.6%3.19~3.49%1.5~6%0円

上記の項目だけで見ると手数料が比較的安く、総合的にコスパが良いのが分かります。

Shopifyの5つのプランと選び方

Shopifyは以下の5つのプランが用意されています。

  • スターター
  • ベーシック
  • スタンダード
  • プレミアム
  • Shopify Plus

それぞれプランごとの特徴とどんな方におすすめか紹介していきます。

【カート機能のみ利用したい方向け】スターター

◆料金 

  • 月額費用5ドル
  • クレジットカード手数料5% 

◆特徴 

  • ECサイトの構築ができず、カート機能のみの追加ができる 
  • 商品や在庫、受注などが自動でアップデートされる 
  • オンラインショップの財政レポートを利用できる

 ◆おすすめ 

  • ECサイトを作るほどの規模感ではない方
  • カート機能のみが必要な方
  • SNS等で商品を販売したいスモールビジネスオーナー

【初心者向け】ベーシック

◆料金

  • 月額費用33ドル
  • クレジットカード手数料3.4%~3.9%

◆特徴

  • スタッフアカウントは2つなので、サイト運営者が1〜3人程度で回せるぐらいの規模感の ECサイト運営に適している
  • ECサイトを一から構築するのに適している
  • 配送料の計算機能が利用できないので大規模ECサイトには向いていない

◆おすすめ

  • EC販売初心者の方
  • 自社ECサイトを構築したい方
  • 低コストでECサイトの構築、運営を行いたい方
  • 月商目安が500万円以下の方

【中小企業の方向け】スタンダード

◆料金

  • 月額費用92ドル
  • クレジットカード手数料3.3%~3.85%

◆特徴

  • 5つの管理アカウントを保有できる
  • スタンダードプランからは「Shopify Flow」というアプリによるEコマースオートメー  ション機能に対応。運営の改善・効率化を図ることが可能
  • 最大1,000か所の在庫ロケーション

◆おすすめ

  • 自社のECサイトの構築を行いたい方
  • EC担当が5名以上のチームでECサイトを運営していきたい方
  • 月商目安が500〜2,500万円の中小企業を担当している方
  • ある程度月商を核をしている中小企業はベーシックより手数料の安いスタンダードがおすすめ

【上級者向け】プレミアム

◆料金

  • 月額費用399ドル
  • クレジットカード手数料3.25%~3.8%

◆特徴

  • 15個の管理アカウントを保有できる
  • Shopifyが提供している全機能の利用ができる
  • クレジットカード手数料、取引手数料が最も安い
  • スタンダードより高度なGoogle広告やその他の流入経路別の分析ができたり、「ロイヤルカスタマー」や「リスクのあるお客様」のレポーティングも可能

◆おすすめ

  • ECサイト運営に関して豊富な知識がある方
  • すでにEC事業で安定した収益を獲得し、事業の拡大を図っている方
  • 月商目安2,500万円以上の大手企業を担当している方
  • より大人数でマーケティングにも本格的に力を入れていきたい方

【上級者向け】Shopify plus

◆料金

  • 月額費用2000ドル
  • クレジットカード手数料非公開

◆特徴

  • Shopify plus専用アプリを使用
  • ワークフローの自動化
  • ECサイトのリニューアルや大規模なカスタマイズを迅速に行うことが可能
  • サイトの時限設定(予約反映)や1契約10サイトまで無料で開設など通常プランではでき ない機能がついている最上位プラン

◆おすすめ

  • 自社ECサイトの大規模リニューアルを行いたい方
  • EC販売上級者
  • 取引量の多いストアや大企業向け

Shopifyおすすめアプリ5選

Shopifyの提供するアプリを使いこなすことでサイト運営の効率化にもつながるため、積極的に利用していきましょう。

ですが、2,000以上もあるアプリからどのアプリを利用したらよいか分からない方も多いと思います。そこで、サイトの運営に役立つアプリを5つ紹介します。

  • 【翻訳】Shopify Translate & Adapt
  • 【販売促進】Klaviyo
  • 【顧客管理】HubSpot CRM
  • 【在庫管理】mylogi
  • 【集客】まるっと集客

【翻訳】Shopify Translate & Adapt

Shopify Translate & Adapt

◆特徴

ECサイトをグローバル展開したい方向けに越境ECに不可欠なローカライズ、翻訳におけるSEO最適化を実現してくれるアプリです。

ストア内の情報を適切な言語に設定でき、世界150ヶ国以上の言語を自動翻訳機能により手軽に翻訳をしてくれます。

最大2言語まで無料で自動翻訳が可能で、翻訳内容を簡単に比較することができるので編集のしやすくなるでしょう。

◆料金

無料

◆詳細・インストールはこちら

【販売促進】Klaviyo

Klaviyo

◆特徴

顧客の属性や行動履歴によってセグメント分けを自動で行い、それに適したメールマガジンを配信することができるメールマーケティングアプリです。

また、カゴ落ちや新規顧客による購入など、特定のアクションをトリガーとしてフォローメールを自動送信することも可能になります。

メールマーケティングのデータ分析やABテストなどもできる点も魅力的です。

◆料金

月間メール配信数250件まで無料、それ以降は配信数に応じて従量課金

◆詳細インストールはこちら

【顧客管理】HubSpot CRM

HubSpot CRM

◆特徴

ShopifyストアのデータとHubSpotを連携でき、顧客や見込み顧客のデータを分析できるアプリです。

データによるマーケティング戦略をまとめられ、商品・問い合わせ・注文の同期を自動化させることも可能になります。

その他にも、顧客生涯価値の分析やフォローアップ金額の表示、マーケティングキャンペーンごとの売り上げ把握など多くの機能が備わっておりとても便利です。

◆料金

インストール自体は無料/有料プランは月額6000円~

◆詳細インストールはこちら

【在庫管理】mylogi

mylogi

◆特徴

商品管理、受注、出荷、在庫管理、出荷、配送までワンストップで管理できるEC特化の物流システムアプリです。

Shopifyの公式パートナーであるアートトレーディング株式会社が提供しているアプリになります。

商品在庫管理や入荷出荷管理など、物流に関係する作業を1つにまとめて管理ができるOMS(オーダーマネジメントシステム)でもWMS(倉庫管理システム)でも、mylogiのみで管理可能です。

◆料金

月額15000円~

◆詳細インストールはこちら

【集客】まるっと集客

まるっと集客

◆特徴

2000店舗以上が利用する、主要なWeb集客を固定費無料・成果報酬で実施できるShopifyアプリです。

アフィリエイト広告・通常クリック課金型のGoogle広告・Facebook広告・Instagram広告も売上に連動した成果報酬型で実施が可能になります。

ボタン一つで簡単に導入することができノーリスクで簡単に集客ができるため、Shopifyストアが最初に入れるべき集客アプリと言えるでしょう。

◆料金

無料

◆詳細インストールはこちら

実際のShopifyユーザーからの評価は??

ここまでShopifyについて紹介してきましたが、実際のユーザーからの評価をまとめると以下のようなことが分かりました。

▼良いポイント

・素人でもデザイン性の高いサイト構築が可能
・必要な機能が管理画面に備わっている・維持費
・手数料などが他カートと比較しても安い

▼改善してほしいポイント

・まだ日本ローカル設定が十分ではない
・利用料金がドル建てだとわかりづらい
・利益が出るまでに月額料金が負担に感じる場合も

費用に対して満足している声が多いものの、やはり海外のサービスであるため、まだまだ日本ローカルに対応しきれていない点が課題ということが分かりました。

実際のユーザーの評価から、使い心地や自身にあっているかを見極める判断材料になるため、是非参考にしてみて下さい。

レビュー1
レビュー2
レビュー3
レビュー4

参考:ITreview

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